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【生薬・中薬図鑑】 とうもろこしの髭(玉米鬚(ぎょくべいしゅ))

更新日:6月15日

【利水滲湿】とうもろこしの髭(玉米鬚))とは?

とうもろこしの髭・・・捨てちゃってませんか?


薬膳家としては「もったいなーい」です😊😊


玉米鬚(ぎょくべいしゅ)は、とうもろこしの実の部分ではなく、先端から伸びるシルク糸の様な「ひげ」の部分を乾燥させた生薬です。


日本ではあまり知られていませんが、中国や韓国などでは古くから利尿・むくみ取りの薬草として親しまれています。湿度の高い梅雨時期にぴったりの薬膳食材です🌽


美容やダイエット、体内の余分な水分を整える働きが期待されます🥰


こちらはヤングコーン。髭もみずみずしい✨
こちらはヤングコーン。髭もみずみずしい✨


とうもろこしの髭(玉米鬚)の効能

玉米鬚は、体内の余分な水分や熱を取り除き、むくみ・排尿トラブル・湿熱による不調を改善するといわれる生薬です🌽。




とうもろこしの髭(玉米鬚)【利水湿薬】に分類

・・・利水滲湿薬(りすいしんしつやく)は、体にたまった余分な“水”や“湿気”を排出するための生薬のグループです。


中医学では、体に「湿(しつ)」という邪(じゃ=病のもと)がたまると、体が重だるい、手足や顔がむくむ、関節がこわばる、下痢、湿疹が出やすいといった症状が出ると考えられています。


そんな不調を、穏やかに、改善してくれるとうもろこしの髭。


効能:利水消腫・退黄



  • 気体内にたまった余分な水分=「湿邪(しつじゃ)」を外に出す:体内にたまった余分な水分を尿により排出し、むくみの改善に役立ちます。


  • 胆汁の流れを良くし、黄疸を改善する:湿熱の黄疸に。肝胆系の働きを助け、胆汁の流れを促進すると言われています。(ですが、黄疸がでたら、まずは病院へ🏥)


※玉米鬚は日々の養生に役立つ食材ですが、病気の治療を目的としたものではありません。体調に不安がある時は、早めに医療機関を受診してください。





とうもろこしの髭(玉米鬚)の「五味」「五性」「帰経」
  • 五味:甘


  • 五性:平


  • 帰経:肝・腎・膀胱・心・小腸


これは中医学で使われる考え方で、とうもろこしの髭は、温めも冷やしもしない「平性」で、特に肝・腎・膀胱・心・小腸に働きかけるとされています。






とうもろこしの髭(玉米鬚)の使い方

市販のものもありますが、とうもろこしの髭を使ったお茶として取り入れるのがおすすめです。その他、食事に加えてスープや炊き込みご飯など使うこともできます。!


  • 料理にプラス:とうもろこしと一緒に刻んだ髭を加えた炊き込みご飯、刻んでスープに加える、色々なレシピに加えてOK。

  • お茶として飲む:とうもろこしの髭茶(作り方は下記)



注意 ⚠

作用は穏やかですが、利尿作用が強いため、体に必要な水分まで奪われる可能性があるので、多飲は×

”新鮮なヤングコーンの髭”は生でもいただくこともできますが、多食は×


ヤングコーンを皮・髭ごとグリルで焼きました。右はとうもろこしのご飯。髭を細かく刻んで一緒に。
ヤングコーンを皮・髭ごとグリルで焼きました。右はとうもろこしのご飯。髭を細かく刻んで一緒に。

とうもろこしの髭茶のレシピ

生のヤングコーンが手に入ったので、新鮮な髭でとうもろこしの髭茶を作ってみました!


❶ヒゲの黒い部分は取り除く

❷良く洗って水けをふき取り、2~3日陰干ししておくと風味が増します

❸短くカットして乾煎りします

❹鍋に水と髭を入れ、火にかけて沸騰したら弱火にし、10~15分ほど煮出す

➎茶こしに入れてお湯を注ぐ


*温かいままでも、冷やしてもOK!ほんのり甘く、優しい味わいです。


とうもろこしの髭茶
とうもろこしの髭茶
【レシピ】ヤングコーンのヒゲ巻き揚げ
【レシピ】ヤングコーンのヒゲ巻き揚げ


梅雨〜夏のじめじめシーズンは、体内にも湿邪がたまりやすくなります☔

玉米鬚は、体にたまった余分な水を優しく外に出してくれる「除湿器」のような存在。

特に女性の「顔・脚のむくみ」「だるさ」「暑さ疲れ」にも活用しやすい食材です。


お部屋と一緒に、体も優しく除湿してあげましょう。


無理なく取り入れながら、季節の変わり目も心地よくお過ごしくださいね。🐌☔🌿





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