【生薬･中薬図鑑】黒胡麻

【補陰薬】黒胡麻とは？

黒胡麻は、薬でもありながら、毎日の食事で気軽に取り入れられる“おいしい養生食”です✨

黒胡麻の効能

黒胡麻は、体に栄養と潤いを与え、血と“精（せい）”を補う働きをもつ中薬。

便通を整える力もあり、乾燥や加齢による不調にやさしく寄り添ってくれます✨

とくに「肝」と「腎」に働きかけ、体の中から元気を育むサポート役。

中医学では、こうした黒胡麻の力がアンチエイジングや美髪・美肌づくりにもつながるといわれています。

たとえば、耳鳴りや腰のだるさ、白髪、疲れ目など、年齢とともに現れるサインに。

さらに、生理不順や便秘といった女性に多いお悩みにも、黒胡麻はやさしく応えてくれます。

黒胡麻は【補陰薬・滋陰薬】に分類

･･･「陰」を補う中薬です。

のぼせ・ほてり・寝汗・口や喉の乾き・皮膚の乾燥・生理不順など、体の「陰」が不足している状態のときに、体にやさしくうるおいを届け、内側から整えてくれる食材です。。

効能：補益精血、潤燥滑腸

• 精と血を養う：「精血不足」※に。白髪・めまい・耳鳴り・腰のだるさ・視力の衰えなど“老化”に関わる症状、しびれ、貧血や虚弱体質、産後の体力回復などに。

  
  

• 乾燥をうるおし便通を助ける：便秘や乾燥肌、加齢による腸の働きの低下に◎。腸を潤して便通をよくします。

  
  

※「精血不足」･･･体のエネルギーのもとになる“精（せい）”と、体をめぐる“血（けつ）”の両方が足りていない状態のこと。

中医学では、“精”は腎に、“血”は肝にたくわえられていて、どちらも体を元気に保ち、内側からうるおすためにとても大切な存在です。

黒胡麻の「五味」「五性」「帰経」

• 五味：甘

  
  

• 五性：平

  
  

• 帰経：脾・肺・肝・腎

これは中医学で使われる考え方で、黒胡麻は冷やしすぎず温めすぎず、特に脾・肺・肝・腎に作用するとされます。

黒胡麻の使い方

胡麻には黒・白の２種類がありますが、黒のものが薬効があります。

黒胡麻きな粉ラテ、黒胡麻ペーストで和え物、すり胡麻を常備していると手軽に色んなものにふりかけて使えます！

毎日ちょこっとでも続けることで、体の内側からじんわり整えてくれますよ。