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【生薬・中薬図鑑】 菊花(きくか)

【解表】菊花(きくか)とは?

みなさんご存知のお花「菊」🌼。

中医学では、肝の熱を冷まし、目をすっきりさせる働きがあるとされ、古くから「養生の花」として親しまれてきました。


乾燥させた菊花は、お茶や漢方薬として使われています。

目が疲れやすい人におすすめの漢方「杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)

この中に菊花が入ってるんです🌼

杞菊地黄丸は六味地黄丸に枸杞子と菊花が加わった漢方薬です)



お花が漢方に使われているなんてビックリですね!


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菊花(きくか)の効能

菊花茶は「目の疲れ」や「イライラ」「風邪のひき始め」などにぴったり。

肝の熱を冷まし、目の疲れや頭の熱っぽさをやさしくケアしてくれます。


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菊花(きくか)【解表薬】の【辛涼解表】に分類

・・・「辛涼解表」は、体の表面にある(外から入ってきた)熱っぽい邪気を、スーッと冷まして外に出す方法。とくに、風熱タイプの風邪に使われる処方です。


風邪だけでなく、アレルギー症状や、赤みのある風熱タイプの皮膚炎、目の充血や疲れなどの不調にも使われることがあるよ!




効能:疏散風熱・明目・平肝陽



  • 風熱を外へ追い出す:風邪のひき始めの喉の痛みや発熱などの症状がでることがあります。これは、体の表面に「風」と「熱」の邪気が入り込んでいる状態。

    「疏散風熱」とは、こうした体の表面の熱っぽい邪気を体の外へスーッと発散させるはたらきのこと。菊花はこの作用で、風邪の初期症状や目の赤み、のぼせなどをやわらげてくれます。


  • 目の疲れやかすみをケア:長時間のスマホやパソコン、夜更かしなどで目が疲れるのは、体の「肝(かん)」の不調かも。

    菊花には、目にこもった熱を冷まし、目をすっきりさせる作用があります。

    視界がぼやける、目が充血する、ショボショボする…そんな時に、やさしく目をととのえてくれます。


  • イライラ・のぼせをしずめる:ストレスや怒りなどで「肝」のエネルギーが上昇しすぎる(肝陽上亢*)と、イライラ、頭痛、のぼせ、めまいなどが現れやすくなります。

    菊花には、高ぶった肝のエネルギー(陽)をしずめるはたらきがあり、心身のバランスを穏やかに整えてくれます。


\ 少し専門的になりますが・・・ /

肝陽上亢:肝陰(=水💦)が足りず、肝陽(=火🔥)が強くなりすぎて、バランスが崩れ、熱が頭にのぼって暴走している状態。

水が少ないヤカンに強火をかけると、すぐに沸騰して「ブシューッ」と吹き出すようなイメージ🔥。





菊花(きくか)の「五味」「五性」「帰経」
  • 五味:甘・微苦


  • 五性:微寒


  • 帰経:肺・肝


これは中医学で使われる考え方で、菊花は、体をやや冷やし、特に肺・肝に働きかけるとされています。



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菊花(きくか)の使い方

薬膳では乾燥させた菊花をつかうことが多いです。


  • お茶として飲む:王道は菊花茶🌸乾燥菊花をそのまま熱湯に注いで飲むシンプルな方法です。乾燥菊花5〜8個 に熱湯を注ぎ3〜5分蒸らして完成。


  • オススメペア

    🔸 目の疲れが特に気になる時

     →「菊花+クコの実(枸杞子)」= 肝を養い、明目効果UP👁✨


    🔸 冷えやすい人に

     →「菊花+生姜スライス」= 菊花はやや体を冷やします。生姜を少し加えると体を冷やさずに飲めます


    🔸 睡眠サポートにも

     →「菊花+百合根(びゃくごう)+なつめ」などで、リラックスティーに🌙



注意 ⚠

※菊花は「微寒性」の性質を持つため、陽虚(冷え性)の人、お腹が冷えて下痢しやすい方は温性のものと一緒にとるのがおすすめ

※妊娠初期や、体がとても弱っているときは、からだを冷ます菊花は避けた方がいい場合があります。

※アレルギー・常用薬がある場合は、念のため医師・薬剤師に確認を。


こちらの菊花は佐賀のくすきの杜さんで購入🌼
こちらの菊花は佐賀のくすきの杜さんで購入🌼

菊花を購入したくすきの杜さんについてはこちら


スマホやパソコンで目や頭が疲れがちな毎日。そんな時は、ほんのひととき、菊花で心と体をふわっと癒してみませんか🌼


怒りやストレスも、体の中に“熱”を生みます。そんなときは、菊花茶や深呼吸してクールダウンを🌿


ご自身の体質や季節に合わせて、活用してみてくださいね🌼




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